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皓星社メールマガジン 
第48号
2025年6月14日
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皓星社メールマガジン、第48号をお届けします。月に1度、株式会社皓星社の「ざっさくプラス」最新情報、新刊案内、グループ会社の絵本出版・ハッピーオウル社の新刊案内、そして近代出版研究所の活動等を配信します。ぜひお知り合いの方々へ転送、拡散ください。

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目 次

☆【連載】趣味の近代日本出版史 第46回(河原努)

★【連載】神保町のんしゃら日記16 2025年4月(晴山生菜)

☆ ざっさくプラスニュース

★ 皓星社出版ニュース

 ハッピーオウル社出版ニュース

 イベント案内

 近代出版研究所だより

★ ハンセン病資料館友の会だより

☆「皓星社友の会」のご案内

★ 編集後記

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☆【連載】趣味の近代日本出版史

第46回 最初期の出版人追悼集『嗚呼田中増蔵君』

河原努(皓星社・近代出版研究所)

■本を貸してくれる人は、いい人

その日は、古本フレンズのKamikawa(@Theopotamos)さんと会う用事があり、大久保の中華料理屋に入った。注文を終えて久闊を叙したところでKamikawaさんが「そうそう、この本をお持ちしましたよ」と一冊の本を差し出した。それは次のXのポストを目にしたときに思わず「この本、存在自体は知っていましたが、実物を見るのは初めて。大正期の出版人の饅頭本はこの本以外はすぐには思い浮かばない」と引用リポストしたもの。

https://x.com/Theopotamos/status/1876548182198690198

それで「今度持っていきますよ!」「ありがとうございます!」とやりとりがあり、今日がその日となったのであった。

……続きを読む

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★【連載】神保町のんしゃら日記15 2025年3月

晴山生菜(皓星社)

2日(水)宇井眞紀子さんの写真展を、赤羽の青猫書房に見に行く。飯田橋の花あしべで、小さいアレンジメントを作ってもらう。間引いた小枝や落ちた花も大事に飾っている店で雰囲気がよく、店員さんのセンスもいいので最近気に入っている店。宇井さん、展示会の準備をしながらクラウドファンディングの準備もされている。頭が下がる。 (……続きを読む)

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☆ざっさくプラスニュース

【先月からの新規登載情報】

新規登載雑誌は、X(旧Twitter)ざっさくプラスアカウント(@zassakuplus)で随時お知らせしております。真面目なものからとぼけたものまで、世の中のいろんな面白い雑誌を紹介していきます。フォロー&リアクションいただければ励みになります。

〇六花出版様提供分

六花出版様から、下記の雑誌目次の提供を受け「ざっさくプラス」に登録しました(3誌5828文献)

「ユマニテ」第2巻第2号(1937年3月)~第2巻第4号(1937年5月) 「サンデー時評」1965年10月17日号(1965年10月)~1970年11月1日号(1970年11月) 「岡山孤児院新報」1(1896年7月)~148(1909年5月)

〇独自登載分

「沖縄思潮」第1巻第1号(1974年1月)~第2巻第3、4合併号(1977年8月) ※沖縄思潮編集委員会(代表は大城立裕・新里恵二)発行の沖縄の総合誌。NDL欠号を補い全号通しての検索が可能に。編集委員に安仁屋政昭、池宮正治、伊藤嘉昭、来間泰男、嶋津与志、高良倉吉ら。9冊で休刊。

「WOMBAT(季刊・ウォンバット)」Vol.1No.1(1992年5月)~Vol.1No.4(1993年2月) ※講談社の季刊誌で「文学!コミック!!アート!!! 丸い地球のプラネット・マガジン!!!!」を標榜。村上龍、島田雅彦、柄谷行人、橋本治、伊集院静、いとうせいこう、石川忠司らが寄稿。全4冊か。

「ドラゴンマガジン」第37巻第3号(2024年5月)~第38巻第3号(2025年5月) ※富士見書房→Kadokawa発行の富士見ファンタジア文庫の母艦的なライトノベル雑誌。今年3月発売の休刊号まで311文献を補って、全号通しての検索が可能に。

〇NDLデジタルコレクションからの追加分

「プレイハウス」1(1958年4月)~3(1959年6月)[デジコレ] ※有馬稲子、梅田晴夫、小野田勇、キノトール、越路吹雪、フランキー堺、永六輔の同人誌で、編集人はキノトール、発行人は梅田晴夫。同人座談会やフランキー堺のアメリカ紀行、有馬稲子と有吉佐和子の対談など。全3冊か。

…続きはこちらから

 

【閉鎖するデータベースのデータ、お引き受けします】

弊社は、閉鎖予定のデータベースのデータを引き取り、続けて公開します。図書館関係者の方から「科研で作られた有益なデータベースが、教授の退官時や公開サイトの閉鎖時に消滅してしまうものが多い」という声を聞いての取り組みです。

過去にお引き受けしたものに「日本の参考図書WEB版」があります。

詳しいお話をお聞きになりたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

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★皓星社出版ニュース

【5月にでた本】

『鎌田慧セレクション5 自動車工場の闇』

鎌田慧著 A5判並製 420ページ 定価3300円

夢も希望も奪い去る、トヨタ自動車の非人間的労働環境を暴いた『自動車絶望工場』、繁栄の翳りが見える自動車産業を克明に追った『トヨタと日産』の2冊を収録。ひたすらに生産効率を追求するベルトコンベアの労働は、人間と人間社会にどのような変化をもたらしたのか。省力化、そしてAIによる無人化という人間否定を、人間性否定にむかわせないためには…?鎌田ルポの原点とも言えるテーマの1冊。

 

『究極のデザイン・メソッド』

野口尚孝著 46版並製 240ページ 定価2000円

現在の私たちの生活の根底にある、資本主義社会の本質的な矛盾。これを明らかにし、克服に必要な基本的プロセスを考え、資本主義以後の近未来社会のラフスケッチを描き出します。内部崩壊しつつある資本主義社会を解体させ、新たな社会を作り上げる方法とは?『ポスト資本主義社会のデザイン─生活のデザインを生活者自身の手に取り戻すために』(皓星社、2022年)に続くものとして、手に取りやすい形でお届けします。

 

【今秋刊行予定】

『エネ クアニ アイヌ100人のいま Ⅱ』

宇井眞紀子著 B5変型 120ページ予定

「撮影を通じてともに歩みたい」という想いから、30年以上にわたりアイヌの方々とその文化を写真に撮り続けてきた写真家・宇井眞紀子さん。本書は、そんな著者がアイヌの方々100人の、それぞれの「いま」を写す写真集プロジェクトの第2弾です。

クラウドファンディングは残り1週間! HPでは、写真集の編集会議の様子や、宇井さんを長年応援してた方々からの熱いメッセージを掲載しています。

ぜひ最後まで、応援や拡散のご協力をよろしくお願いします。

クラウドファンディング:https://readyfor.jp/projects/ainusyasinsyu2

 

【書評情報】※リンクありのものはウェブ上で記事が読めます

  • 『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち 〈民族浄化〉の原因はどこにあるのか』

「思想運動」2025年6月1日(書評・丸川哲史さん)

  • 『近代出版研究4号』

「週刊文春」2025年6月12日発売号(鹿島茂さん「私の読書日記)

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☆ハッピーオウル社出版ニュース

【新刊案内】

『ゆうやけこやけのえのぐばこ』窪島誠一郎・文 古茂田杏子・絵

5/20発売 32ページ 予価1,700円

雪の朝、サキが郵便受けで見つけたものは、戦死した叔父さんの絵具箱だった。突然送られてきた古い絵の具箱からよみがえるの友情の物語。 反戦平和を希求し、日中友好を願う無言館館主・窪島誠一郎さんの渾身の最新絵本です。

そのほかハッピーオウル社の本については こちら から

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★イベント案内

【刊行記念イベント・出店・書店様フェアなど】

7/19(土) ~ 20(日) 10:00~17:00

毎年楽しみにされている方も多い、本の夏祭りに初めて出店します! グループ会社のハッピーオウル社と一緒の出店です。

 

【選書フェアいろいろあります】

皓星社では、色々な選書フェアをご用意しています。ブックリスト(10〜100冊以上まで!)の中からお店向けのタイトルを選んでいただき、規模や時期はお店の都合に合わせて実施できます。開催希望の書店さま、いつでもお声かけください。リストやコメント付きの冊子など可能な限りご用意します。ご希望の書店様は こちら からご連絡ください。

『近代出版研究』フェア開催中(4月下旬~6月13日)

4月下旬から神田神保町の東京堂書店で『近代出版研究』フェアを開催中です!

これまでの『近代出版研究』4冊の寄稿者の近刊と、読書にまつわる書籍を中心に、近代出版研究3人で約100冊を選書しました。選書リストも無料配布中!

東京堂書店さまの公式Xアカウントでの写真はこちら

https://x.com/books_tokyodo/status/1914507997797310578

こちらの記事では、東京堂書店さまの上半期売上ランキングで『近代出版研究』4号の売り上げが第6位とのこと。

「本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006656.000016756.html

『パレスチナ、イスラエル、そして日本の私たち』刊行記念フェア

“パレスチナ/イスラエル問題を「自分のこと」として考えるための23冊”

刊行前にしてSNSで大きな反響を集めた本書。長年にわたりパレスチナ/イスラエル問題の歪みを発信し続けている早尾貴紀さんの、最近のご活動を中心に、同著者の『イスラエルについて知っておきたい30のこと』(平凡社)とあわせての選書ブックフェアをご用意しました

今野書店 様/MoMoBooks 様/葉々社 様/本屋lighthouse 様

…その他、複数書店にてフェアのリーフレットを配布中です。

『もっと調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス2』刊行記念「調べの本」50選

前著『調べる技術』刊行時に全国15店舗以上の書店様で開催して好評を得た、小林昌樹さんが選書したブックフェア「『調べる技術』の小林昌樹が選んだ「調べ本」50選」の第2弾!コメントをまとめた無料小冊子(とコメントポップ)もあります!

開催済店舗: 丸善丸の内本店 様/くまざわ書店武蔵小金井北口店 様/同志社大学生協今出川店 様/ブックファーストアトレ大森店 様/ジュンク堂書店立川高島屋店 様

などで開催され、好評を得ております。

『鎌田慧セレクション』フェア

鎌田慧さんの著書、鎌田さん推薦の本、合わせて100タイトル強!硬軟取り混ぜたラインナップに、コメントがつきます。戦後日本社会の闇を見つめ続けてきた著者の著書と、座右の書の数々の並びから見えてくるものとは。

『書庫をあるく アーカイブの隠れた魅力』フェア

本書で取り上げた図書館・資料館、その館と関わった人々と関わる本を70冊リストアップ!書庫を通じて本と本、人と人が繋がる「書庫のいたずら」を、フェアで表現してみませんか?

 

【出版目録】

皓星社出版目録』2023年10月時点で、在庫のある書籍300点弱を、書影・紹介文付きで収録しています。「書名索引」「人名索引」付き。 ご希望の方はこちらから。送料は無料です。

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☆近代出版研究所だより

「近代出版研究叢書・第2編」の河原努著『出版人物落ち穂ひろい――趣味の近代日本出版史』(定価2,000円+税、B5判154頁)、弊社ウェブストアで販売中です!

「近代出版研究叢書・第1編」の書物蔵著『あったかもしれない大東亜図書館学――ガラパゴス的日本主義図書館学の形成』(定価2,000円+税、B5判176頁)も増刷しましたので、併せてお買い求めください。

近代出版研究』4号、売り上げ好調です! 「年刊雑誌は図書館では採用しづらい」との話もありますので、図書館で読みたい方はリクエストをお願いします。

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★ハンセン病資料館友の会だより

国立ハンセン病資料館が大好きで、応援したい!という市民の集まりです。皓星社の晴山が世話人の一人を務めています。市民の側からもいろいろなアプローチができるといいな、ということでイベントなど開催しています。次回の催しは夏の予定。新しいお知らせはこちらをご覧ください

Xアカウント:https://x.com/hansentomonokai

FaceBook:https://www.facebook.com/hansentomonokai

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☆「皓星社友の会」のご案内

ご好評頂いている「皓星社友の会」は毎年7月が切り替えの時期になります。

既に7月からの2025年度(2025年7月〜2026年6月)の募集を開始しております。いまお申込みの方は1ヶ月ほどお得(?)になります!

どうぞお申し込みください。

◉特典

・友の会割引 弊社のすべての出版物を、15%引、送料無料でご購入いただけます。

・皓星社主催のイベント参加割引

・ざっさくプラス利用権(基本プラン)

・ご希望の雑誌の目次をざっさくプラスに搭載(時期は相談)。雑誌を貸していただける場合は、入力データを提供します。

・お誕生日プレゼント(お好きな弊社の本を1冊プレゼントします。価格上限は皓星社友の会の一般価格になります)

◉価格

一般:年間12,000円    学生:6,000円 (税別)

※学生割引を希望する方は、ご所属大学ドメインのメールアドレスでお申し込み下さい。

詳しくはこちらの「皓星社友の会」をご覧下さい。

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★ 編集後記

5月は、著者の早尾貴紀さんに『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち』刊行イベントに二度もご登壇いただきました。刊行に際してはイベントだけではなく、選書フェアリストの執筆など本当に様々な面でご協力いただきました。 フェアのご案内の中で、小〜中規模書店の方が積極的に選書リーフレットを取り扱ってくださったことも非常に印象的でした。店頭に並ぶ書籍を責任を持って選ぶこと、お越しのお客様に知や優しさを手渡したいと思うこと、イベントなどを通して対話の場所になること。書店という空間の重みを実感したと共に、支えられるだけでなく、支える側になるにはどんな方法があるだろう、と考えています。(楠本)

 

社内で“社員食堂”と呼ばれていた近所の名店・たいよう軒が閉店して早一年半。その後、私は近場の中華料理店Rに週4で通っている。味はなかなかで価格帯は780円から900円、セットはサラダ、ザーサイ、中華スープに杏仁豆腐(濃い目!)で100円増し、時間帯によりアイスコーヒーが付く(これはセット外!)。なにより1食で1つのハンコで12回で終了というポイントカードがあるのだが、これが6食で半額、12食で1食分無料という効率の良さ。だいたい3週間で1食無料になる寸法。メニューも15種類くらい(日替わり2種含む)から選べるから、これで通わない方がおかしいでしょう。今月からその店にも値上げの波が押し寄せたのだが、正直よくここまで上げずに頑張ったな、という印象。それで値上げ幅はというと、最低価格の汁なし麺3種が20円アップで800円に、炒飯類は米の価格高騰もあって70円アップの850円。麻婆茄子、回鍋肉のような定食は50円アップで900円。あの味と量、サービスで未だに1000円のメニューが無い! うーん、驚いた。(河原)

 

日本学術会議が特殊法人化する法案が可決されました。日本の、とくに人文社会科学には以前から逆風が吹いていましたが、その風がますます強くなることになります。私たちの本を蔵書とし、またDBを活用してくださっている大学、図書館はその人文社会科学の基盤となる場所です。これからどうなるのか、と暗澹たる気持になることもありますが、絶望してはいません。苦しい時に、思想と言葉で抵抗を示すことが人文社会科学のしてきたことであるはずです。微力なら、私たちも著者・読者・利用者みなさんと一緒に盛大にジタバタしようと思います。私も理事として参加している日本出版者協議会も反対声明を出しました。ダメなことはダメと、さまざまな形で声をあげていきます。(晴山)

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